フレームキズが不具合に直結する理由

アルミやステンレスのフレームは剛性＝画面・基板・カメラの土台です。ここに欠けや歪みが生じると、以下の連鎖が起きます。

• 画面パネルに常時ストレス → タッチ誤作動・微細クラックの進行
• 防水ガスケットの密着低下 → 湿気侵入で曇り・腐食のリスク上昇
• アンテナラインの導通悪化 → 電波感度のムラや圏外化
• レンズリングの芯ズレ → 手ぶれ補正暴走やピント迷い
• 充電口・ボタンの芯ズレ → 接触不良やクリック感の劣化

起きやすい“無自覚故障”の具体例

1) タッチが勝手に動く／部分的に効かない

ねじれたフレームが有機ELパネルに局所圧をかけ、温度上昇時（充電中・夏場）に誤反応が増えるパターン。
保護ガラスやフィルムが問題のように見えて根はフレームという例は珍しくありません。

2) 充電が不安定・ケーブル角度次第

ドックコネクタはフレームに固定されています。縁が凹むと端子がわずかに斜めになり、ケーブルに負担→端子摩耗→発熱という悪循環に。

3) カメラのブレ・曇り・黒い影

レンズ周りの変形でOIS（手ぶれ補正）が補正限界に。湿気混入で曇りやゴミ付着が起きると画質低下が常態化します。

4) 電波が弱い／特定の場所だけ圏外

金属フレームの細い割れはアンテナラインをまたぎやすく、バンドによって感度差が出ます。気づきにくい“ムラ”はこの典型。

5) 防水が落ちて後から腐食

耐水機はパッキンの線圧が生命線。縁が歪むと線圧が途切れ、後から症状が出るのが怖いところです。

セルフチェックと応急対処（表あり）

• 瞬間接着剤・テープでの“固定”はNG（後の分解で配線損傷の恐れ）
• 圧迫系の車載ホルダーやきついケースは避ける
• 防水試験代わりの水没テストは絶対にしない

修理の目安と当店での対応

次のいずれかに当てはまる場合、画面交換だけでなくフレーム処置を前提にご相談ください。

• 縁の割れがレンズ・充電口・アンテナラインにかかっている
• タッチ不良が温度や姿勢で再現する
• 新しいケーブルでも角度次第で充電が切れる
• 防水機なのに湿気でレンズが曇る

リペアフォース秋葉原店では、分解前の歪み診断→矯正→パッキン再施工→動作テストを一連作業として実施。データはそのまま、最短即日でお返し可能です（在庫状況により変動）。

今後の予防：ケース・取り扱い・環境

ケース選び

• 四隅の厚みと縁の立ち上がりがあるタイプ
• 金属パーツが露出しないもの（端末に傷を入れにくい）
• 磁石アクセサリ使用時は吸着力が強すぎないもの

取り扱いと保管

• ポケットや鞄での圧迫・ねじりを避ける
• 高温／低温下での充電を避ける
• 濡れたらすぐに拭き、端子周りは乾燥させる

メンテナンス

• 季節の変わり目にケースを外して全周点検
• ガラスコーティングで汚れ・微細傷から守る
• 違和感を感じたら早めに診断（悪化を防ぐ）

よくある質問

Q. フレームが少し欠けているだけでも修理すべき？

A. 欠けが機能部品にかかっていなくても、画面やパッキンにストレスを与えます。再発防止の観点で早期処置を推奨します。

Q. 画面だけ替えれば直る？

A. フレーム歪みが残ると再発率が上がります。画面交換＋フレーム矯正のセットが安心です。

Q. データはそのまま？

A. 通常はそのままの即日対応が可能です。心配な方は事前バックアップをご準備ください。