STEP 1 症状の切り分けチェック

基礎知識 音が出る仕組みと“音路（サウンドパス）”

スマホのラウドスピーカーは、コイルと磁石で振動板を駆動する小型ユニットです。実際の聞こえ方はユニット単体の性能だけでなく、筐体内の音響チャンバー、開口部の形状、防水・防塵メッシュ、フォームガスケット、通気（圧力調整）用ベントなど多要素で決まります。どこかが詰まる／ズレる／歪むと、音量低下やビリつき、共振ノイズが起こります。

原因 ありがちな構造的トラブル8選

1. 開口メッシュの目詰まり：ポケットの繊維・皮脂・埃が焼き固まり、低域が抜けず篭る／無音に。
2. 防水メッシュの劣化：水濡れ後にメッシュ膜が波打ち・破断し、ビビり音や極端な音量低下。
3. フォームガスケットのズレ・潰れ：ユニットと筐体の密閉が崩れ、音漏れや共振。
4. 筐体の歪み・凹み：落下でフレームが曲がり、音路が偏りビリビリ音が発生。
5. ネジの欠落・締付トルク不良：固定が甘くモジュールが微振動し雑音に（分解歴のある端末で多い）。
6. 接点の腐食・端子の浮き：海水・汗・湿気でスピーカー接点が酸化し断続的に無音化。
7. フレックスケーブルの断線：圧迫・折り曲げで微細断線し、一定の姿勢でのみ鳴らない。
8. 音響チャンバー内の異物混入：砂粒や破片が入り、特定周波数でカサカサと鳴る。

自宅で確認 安全にできるセルフチェック

• 設定の初期化系：音量・サイレント・モード・アクセシビリティ（モノラル/左右バランス）を見直し、再起動。
• メッシュ表面の乾式清掃：柔らかいブラシで“撫でるように”表面の埃を落とす。強い圧は禁物。
• 圧縮空気の代替：手で軽く扇ぐ程度にし、エアダスターの至近噴射や吹き込みは避ける（メッシュ破損/水滴混入の恐れ）。
• ケース/フィルムを一時的に外す：開口部の被りや反響でビリつく例あり。
• テスト音で確認：着信音・YouTubeのテストトーン・ボイスメモ再生で左右/上下の鳴り方を比較。

注意 やってはいけない対処

• 針やピンでメッシュを刺す（防水膜が破れます）。
• アルコールや洗剤を直接垂らす（膜が溶けたり内部に浸透）。
• 強力なエアダスターを至近距離で噴射（破膜・結露による腐食）。
• 曲がったフレームを手で矯正（ガラス割れ・内部剥離のリスク）。

修理 店頭での診断・修理の流れと目安

※土日祝はビルの入口が閉まっているため、ご来店時はお電話ください（お迎え対応いたします）。

FAQ よくある質問

まとめ 「ユニットだけ」ではなく“通り道”まで見る

ラウドスピーカーの不調は、ユニット交換で解決するケースも多い一方、メッシュ・ガスケット・筐体・接点などの構造的要因が絡むことが少なくありません。自己流の清掃で防水性能を損ねる前に、専門店での診断をご利用ください。データそのまま、町田駅徒歩4分でスピーディに対応します。