ポケットの糸くずやバッグの粉塵、季節の花粉まで——見えない“微細ゴミ”は受話口やマイクに蓄積します。構造を理解すれば、正しい対処がわかります。
通話で「相手の声が小さい」「音がこもる」「ザーッとノイズが乗る」などの症状が出る場合、通信環境やアプリの不具合に注目しがちですが、物理的な要因として受話スピーカー(イヤースピーカー)やマイク開口部の“ホコリ詰まり”が見落とされがちです。ポケット内の繊維、バッグの粉塵、皮脂やメイク汚れと混ざり合った微粒子は、防塵メッシュや防水アコースティックメンブレンに吸着・堆積し、通気・音の透過を阻害します。
画面上部の細いスリット配下にスピーカーユニットがあり、外側に金属/樹脂メッシュ、その内側に防水フィルム(メンブレン)が貼られます。メッシュが汚れると高域が減衰し、こもった音質に。メンブレン側に皮脂と微粒子が固着すると音圧が低下します。
フレーム底面の小孔から音を取り込みます。風切り音防止フォームやチャンバー(空気の通り道)に繊維屑が侵入すると、相手に「声が遠い」「くぐもる」と伝わります。ケースや防水キャップのズレも音路を塞ぐ要因です。
通話時に画面が消えるのは近接センサーの働きです。保護フィルムの浮きやゴミがセンサー部を覆うと、画面が復帰せず操作できない/頬でミュートに触るなどの誤作動が発生。結果として通話品質が悪化したと感じやすくなります。
防水機構のある端末では、圧力差を逃がすための微小なダクトやベント部が設けられています。ここに皮脂とホコリが混ざった“ペースト状汚れ”が付くと、音の抜けが悪くなります。
STEP 1: ボイスメモで自分の声を録音し、通常持ち(下部マイク)とスピーカー通話(上部マイク/ノイズ制御)で差を比較します。
STEP 2: イヤホン/ワイヤレスで通話し、相手の聞こえ方が改善するかを確認。改善するなら本体の受話口詰まりの可能性。
STEP 3: 受話口スリットにライトを当てて目視。汚れが見える/暗く見える場合は堆積の疑い。
STEP 4: 保護ケース/フィルムを外して再テスト。開口部やセンサーの一部が塞がれていないか確認します。
クリーニングで改善しない場合、スピーカー/マイクユニットの交換が必要になることがあります。受話口のメッシュ一体パーツのみを交換できる機種もあれば、フロントユニットやフレックスケーブルと一体での交換が必要な機種もあります。音量のムラ、ビビり音、録音時の無音/極小音は部品劣化のサインです。
A. 多くは防塵メッシュの色ですが、光を当ててザラつきや白い塊が見えれば堆積物の可能性。無理にこすらずご相談ください。
A. 斜め方向からごく短時間であればリスクは低いですが、内部へ押し込む懸念は残ります。基本はブラシ+表面拭き取りが安全です。
A. アプリ側設定/権限や、動画・ボイスメモで使用する別系統のマイク孔の詰まりが原因のことも。各アプリでテストしてください。
A. 完全に遮断はできません。防水でも音の通り道は必要で、そこに微粒子が付着します。日常ケアが肝心です。
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