まずは症状を整理

• 通話中に画面が消えず、頬や耳で誤タッチしてしまう
• 画面は消えるが、耳から離しても暗いままで復帰が遅い
• スピーカーフォン時だけは問題ない（＝近接センサーの影響を受けにくい）
• 最近、画面保護フィルムやケースを替えた／フロントパネルを交換した

ポイント：症状の出る場面（通話のみ、特定アプリのみ、横向き時のみ 等）をメモしておくと、切り分けがスムーズです。

近接センサーの仕組み

スマートフォン上部（受話スピーカー付近）に配置された赤外線方式のセンサーが、顔や耳との距離を検知し、通話中に画面を自動で消灯します。これにより、頬での誤タッチや誤作動を防ぎ、消費電力も抑えられます。センサー窓は黒いガラスの内側やノッチ／パンチホール周りに隠れていることが多く、光学的に遮られると正常に働きません。

よくある原因

• 保護フィルム・ガラスの干渉：色の濃い着色や反射が強いミラー系、厚みのあるフルカバー系は誤検知の原因に。
• ケース・手袋・髪の毛：上端が被さるケース、毛足の長い素材がセンサー窓を覆うことがあります。
• 皮脂・ホコリ・繊維ゴミ：受話口のメッシュやノッチ周りの汚れで光が通らず、常に「近い」と判断されることがあります。
• 画面交換後の位置ずれ：フロントパネル交換時、センサー用の遮光パーツやガスケットが正確に戻っていないと感度が狂います。
• 水分・結露：雨や湯気で内部に湿気が回ると、しばらく反応が不安定になることがあります。
• OS／アプリのバグ：特定の通話アプリ・録音アプリ常駐で挙動が変わる例も。
• パーツ劣化・断線：近接センサーや受話スピーカーと一体のフレックスケーブルの破損・コネクタ接触不良。

今日からできるセルフチェック

① 表面と受話口をクリーニング

• 端末の電源を切り、乾いたマイクロファイバーで上部（ノッチ・受話口周り）をやさしく拭き取る。
• 詰まりが見える場合は柔らかい刷毛で軽く掃く。針金や歯間ブラシは不可。

② フィルム・ケースの一時取り外し

• フルカバーや着色系フィルムは外して挙動を確認。改善すれば干渉が原因。
• 上端が画面に被るケースも一旦外し、通話でテスト。

③ 再起動と常駐アプリの見直し

• 端末を再起動し、通話アプリ以外をすべて終了。
• 録音・通話録音・画面オーバーレイ系アプリを一時停止して挙動を確認。

④ 通話での実地テスト

• 自動応答ガイダンス等に発信し、耳に当てる→画面消灯、離す→点灯を数回繰り返して反応を確認。
• スピーカーフォンONでは画面が消えにくいのが通常挙動。

⑤ 直近の変更を元に戻す

• 最近のOSアップデート／設定変更／画面交換の有無を洗い出し、問題発生前の状態に戻して比較。

ここまでで改善がなければ、センサー部品 or 取付位置の問題の可能性が高まります。とくにフロントパネル交換後に発生した場合は、遮光スポンジや受光窓の位置ズレが典型例です。

やってはいけないNG

• アルコールの過剰噴霧：受話口やセンサー窓から内部に染みて故障リスク。
• ピンや爪楊枝でのほじり出し：メッシュ破れ・パッキン損傷で感度悪化や水没リスク増。
• センサー位置への強圧：フロントガラス割れ・表示異常につながることも。
• 冷蔵庫・冷凍庫で急冷：結露発生で誤作動が増えます。

修理が必要なケースと目安

修理が視野に入るサイン

• フィルム・ケースを外しても反応が不安定／無反応
• 画面交換直後から発生し、再調整でも改善しない
• 水濡れ・落下・強い曲げの直後から不具合が出た

想定される作業

• 近接センサー／受話スピーカー一体フレックスの交換
• フロントパネル側の遮光スポンジ・ガスケット再施工
• 受話口メッシュ清掃・交換、コネクタ接点クリーニング

費用・所要時間は機種と状態により変動します。データそのまま最短即日のご案内が可能です。まずは症状をお聞かせください。

よくある質問

Q. 画面交換で直りますか？

A. 原因次第です。センサー側フレックスの故障や位置ズレならその調整・交換、フロントパネル側の遮光パーツ不良ならパネル再調整・交換が有効です。

Q. センサーをオフにできますか？

A. 常時オフの設定は一般的ではありません。誤タッチや誤作動が増えるため推奨しません。

Q. 一時的にしのぐには？

A. 通話時にスピーカーフォンを使うと近接センサーの影響が小さくなります。ただし周囲への音漏れにご注意ください。