Step 0 まずは症状を整理(通話/音楽/全体)
「音割れ」「こもり」は発生する場面で原因が異なります。以下をメモしましょう。
- 通話時のみ:受話スピーカー(イヤーピース)側の埃・メッシュ詰まり、通話ノイズ抑制の影響。
- 動画・音楽のみ:メインスピーカー開口の汚れ、ケースの遮蔽や共振。
- 全シーン:スピーカーユニット劣化、水濡れ、アンプIC・接点不良、OSの音響設定。
ヒント:特定の音域だけ歪むなら、メッシュ表面の皮脂付着や開口の偏詰まりで共振している可能性があります。
Step 1 テスト前の準備と注意点
- ケース・手帳型カバー・防塵キャップは一度外す
- 保護フィルムの開口ズレや塞ぎを確認
- 静かな室内で実施(空調・換気扇はOFF)
- イコライザや音量ブーストは標準に戻す
NG:ピンでほじる/アルコールを流し込む/強力エアダスター至近吹きはメッシュ破損や結露の原因に。
Step 2 ボイスメモ診断:基本5ステップ
① 標準録音(下部スピーカー確認)
ボイスメモ等で10秒ほど一定の声量で録音→再生。波形が極端に低い/歪むなら要確認。
② 端末を逆さにして録音
改善するなら、ケースの遮蔽や手の当たり、開口付近の汚れが疑われます。
③ 少し離して録音(スピーカー通話想定)
離すと急に小さくなる/歪む→上部マイク経路やメッシュ詰まりの可能性。
④ 低音〜高音のスイープ
ハミングで低音→高音に移動して録音。特定帯域でビリつくなら共振/ユニット劣化を示唆。
⑤ 動画アプリでの録音
カメラ(自撮り/背面)で数秒録画。動画では正常・録音では不良なら使用マイク差やアプリ設定の問題。
コツ:波形ピークが常に-20dB以下なら小さすぎ。ケースを外し、再テストで比較しましょう。
Care 安全なクリーニングのコツとNG
- 道具は柔らかい刷毛+手動ブロアーのみ。入口表面をやさしく。
- メッシュに押し込まない・削らない・濡らさない。
- 糸くずは先の丸い爪楊枝に不織布を巻き、表面を点で触れる程度。
- 粘着テープで強くペタペタ → 接着剤残りで悪化
- 強圧エアダスター連射 → 振動板破損・結露
- ウェットティッシュ直拭き → 繊維残り・浸水リスク
Know-how ケース共振の見抜き方
厚手ケースや手帳型は開口を部分的に塞いだり、低音でビリつく共振を起こしがちです。以下を試して変化を見ると切り分けできます。
- ケースを外して同じ音量・同じ曲で比較
- 端末を少し浮かせて(机から離して)再生
- 卓上で鳴ると割れる/手持ちだと正常 → 接地共振
マグネット式スタンドや防塵キャップも音路を塞ぐことがあります。位置と形状を見直しましょう。
SOS 故障を疑うサインと来店目安
- 清掃・設定リセットでも改善しない
- 水濡れ・お風呂・雨天直後から悪化
- 低音だけビリつく/高音だけシャリつく
- 通話・動画・音楽すべてで症状が出る
放置すると着信に気づけない・通知音が聞こえない等の実害に。早めの点検が結果的に低コストです。
Guide 原因別の対処ガイド
| 原因の例 | 主な対処 | ポイント |
|---|---|---|
| メッシュ表面の埃・皮脂 | 乾式ブラシ+弱ブロアー | 押し込まず表面だけ。再発しやすい服飾繊維に注意。 |
| 開口の糸くず詰まり | 糸くず除去(点で触れる) | 針/ピン不可。メッシュ破損は音質悪化に直結。 |
| ケースの遮蔽・共振 | ケース交換・開口見直し | 試用で改善するなら確定的。 |
| 水濡れ・湿気 | 無通電で来店・内部乾燥・洗浄 | 自己乾燥は腐食進行の恐れ。 |
| スピーカー劣化 | ユニット交換 | 他音響部品の同時点検が安心。 |
| アンプIC/接点不良 | 基板洗浄・補修 | 断続的・再発型は診断を。 |
FAQ よくある質問
- Q. 音楽だけ割れるのに通話は問題なし。
- A. メインスピーカー側の汚れやケース共振が濃厚。ケースを外し、開口部を軽く清掃して比較を。
- Q. エアダスターで強く吹いたら悪化しました。
- A. 振動板ダメージや結露の可能性。電源を切ってそのままお持ち込みください。
- Q. 自分でメッシュ交換はできますか?
- A. 防水・防塵シール層に影響し、音質低下や浸水リスクが高まります。店舗での作業をおすすめします。
Store 店舗情報・ご相談方法(リペアフォース町田店)
リペアフォース町田店
- 住所
- 〒194-0013 東京都町田市原町田4-11-13 天野ビル4F Oashis店内
- 電話
- 050-3092-0036
- 営業時間
- 9:00〜18:00(最終受付 17:30)
- アクセス
- JR・小田急「町田駅」から徒歩4分
土日・祝日はビル入口が閉まっています。ご来店時はお電話いただければお迎えします。
最短ご案内のコツ
- 症状の再現条件(アプリ名・音量・姿勢・ケース有無)
- 実施済みのセルフチェック(本記事の手順)
- 水濡れ・落下の有無、発生時期
これらをメモいただくと診断がスムーズです。